ゼロから始めるローソク足(2)激アツ演出 大陰線・大陰線

ローソク足シリーズ

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タイトルロゴ,ローソク足(2)

ローソク足の様々な種類


さて、前回はローソク足の書き方と為替市場における日足の基準時について見てきました。
今回は、前回少しだけ言及したローソク足のもつ強力な力、値動きの示唆について学習しましょう。
ゼロから始めるローソク足シリーズ第2回は、大陽線・大陰線についてです。
ローソクやタイトルの検索ワードから期待したあなたも、損はしませんのでぜひ読んでいってください。
第1回を読んでいない方はこちらから。

大陽線・大陰線のかたち

ローソク足は、始値終値高値安値の4つを記録して値動きを記述するものでした。
しかし、場合によっては高値で始まり、安値で終わる場合や、安値で始まり、高値で終わるような足があります。
以下の画像のような場合です。


大陽線,大陰線

左の形を大陽線と呼び、右の形を大陰線と呼びます。
その足の時間中に一気に値を上げた、下げたということがわかります。
強い買いや売りが入ったということですね。

大線の種類

多少上髭や下髭があるような場合も大陽線・大陰線と呼ばれます。
髭なしを丸坊主、下髭がちょろっと出ているものは大引け坊主、上髭がちょろっと出ているものを寄り付き坊主と呼びます。
その後の値動き傾向の強弱は、丸坊主>大引坊主>寄り付き坊主となります。
大陰線の場合は、丸坊主>寄り付き坊主>大引坊主となります。注意してください。
丸坊主,大引け坊主,寄り付き坊主

とるべき行動

この足が現れた時は、大陽線の時は上昇トレンド、大陰線の時は下降トレンドをこれからつくっていく傾向があります。

日本人投資家は、いわゆる逆張りが大好きです。
大きな変化を好まない国民性が原因だとか、農耕民族と狩猟民族との違いだとかいわれていますが、おそらく教育と宗教観の賜物でしょう。
変わったチューリップの球根に全財産を突っ込むお花畑みたいな国民性のお国もありますが。
日本人は基本的にこれだけ値が下がったんだから元に戻るだろう、とか、これだけ上がったんだからすぐに下がるだろう、と考えるように育てられているのです。
しかし、為替取引では、

「急に変動したのは大人の一時の気まぐれだろう。すぐに元の値付けに戻る」

と考えることは、致命的な間違いにつながります。
端的にいうと、この足を見たら順張りです。
安易な逆張りはやめましょう
ただ、国籍人種別の投資行動傾向に焦点を当てることは、東京市場・ロンドン市場・NY市場時間での立ち回りの違いに繋がってきますので、取引時間帯の国民性も留意しておきましょう。

「ダマシ」について

「そうは言っても、自分が見ているチャートで大陽線・大陰線が出ても逆のトレンドが出ている場合があるんですけど・・・」

と思う人もいるでしょう。
その原因についてお話しします。
テクニカル分析では、一見買いサイン・売りサインがチャートで完璧に出ているのに、その分析とは逆に動くことがあります。
その現象を、トレーダーは「ダマシ」と呼び、できるだけ分析から排除するように努めています。
ダマシを排除する細やかな分析や経験則が、裁量取引の醍醐味です。
EAやシステムトレードも魅力的ですが、
セットして寝かせておくだけで利益が出るようなシステムは、残念ながら完成していません。
✳︎システムトレードについてはまた後日お話しする機会を設けます。

システムも「ダマシ」に引っかかるからです。
複雑な条件を設定して、あらゆるダマシを排除しようとすると、演算する時間が伸びます。
スーパーコンピューターをファンドが用意し、取引成約の時間も限りなく短くしようとする原因はここにあります。

大線・ダマシ・撤退判断

大陰線・大陽線の取引ポイントとして、数個を示しておきます。
このほかにも、ご自分でも編み出してみてください。

大線の処理


1.ボックス部分の大きさ=変動した値幅が、普段出てくる足の4倍〜5倍程度大きい。
2.出来高が他の足よりも明らかに多い。1.5倍以上あると信頼性が高まる。
3.大陽線・大陰線出現後も普段より出来高が増加する
4.大陽線・大陰線の中間点を切り下げたり、切り上げたら撤退する

トレード注意点


1.上昇トレンド終盤の大陽線は、「最後の抱き線」と呼ばれ、強力な下落サインとなる
2.強い下降トレンド中の大陽線は、「化け線」と呼ばれる。よほど強い材料がない限り、トレンド転換のきっかけにならない

突き詰めればもっとあるのでしょうが、相場の判断材料は、大陽線・大陰線だけではありません。
出現したらこの程度のセオリーで処理してしまうのが良いかと思います。
とるべき利益も前もって決めておきたいところですが、私は出来高減少を目安にしています。


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